布団やマットレスの掃除方法を解説|それぞれの正しいお手入れ方法を学ぼう

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布団やマットレスの掃除方法を解説|それぞれの正しいお手入れ方法を学ぼう

毎日布団を干して、毎週布団に掃除機をかけて、そして、シーズン毎に布団を洗って、、、と布団の掃除にお疲れではないでしょうか?

布団の掃除方法は主に3通り(掃除機がけ、日陰干し、水洗い)ですが、なぜそれらを行うのか知ることで効率的に手を抜いて掃除をすることができるようになります。

そこで本日は、「3通りの布団掃除の方法と適切な使い分け」をご紹介します。また、マットレスに関する掃除方法についても触れますので、賢く楽に布団やマットレスを掃除をしましょう。

1. 3通りある布団掃除の方法

まず最初に、3通りの布団掃除方法と、各掃除により期待できる効果は以下のようになります。

  1. 掃除機:布団の生地表面に生息するダニ、ダニの糞、ホコリ、フケなどの汚れを除去できる。
  2. 日陰干し:布団の生地・中材に溜まった湿気を取り除く効果がある。
  3. 水洗い:布団内部に溜まっているダニの糞、ホコリ、寝汗などの液体汚れ、こびり付いたアカなどを洗い流すことができる。

このように各方法で掃除できる対象が全然違うため、時と場合によって上手に使い分けることで布団を効率的に掃除することができます。

それでは次に、各方法の詳細な内容(具体的な掃除方法、掃除のコツ、やるべきタイミングなど)をご紹介していきます。

1-1. 布団を掃除機で掃除

布団に掃除機をかけて除去できるのは、側生地表面の生きているダニ(内部にいるダニは不可能)、布団表面と内部(表面近く)のダニの糞、死骸、ホコリ、フケなどです。

掃除機で布団を掃除するコツは、以下の点になります。

  • 布団掃除専用ノズルを使う
  • 1㎡に20秒かけてゆっくりと行う
  • 10月と干した後に重点的に行う

1-1-1. 布団専用ノズルは必須

床掃除の汚れが付いたノズルで布団を掃除するのは、ちょっと不衛生な感じがすると思いますが、掃除の効果という観点からも、専用ノズルの使用をおすすめします。各メーカーが布団専用のノズルを出しています。安いものは1,000円前後で販売されているので是非活用しましょう。

1-1-2. 3分間ゆっくりと掃除

細かい汚れは目に見えないため、どれくらい掃除機をかければいいのか分かりづらいと思います。以下の実験によると、3分間丁寧に掃除機をかけることで布団内部のダニアレルゲンを半分にまで減らすことができたと報告されています。

布団1枚に3分間丁寧に掃除機をかけると、表面の側生地の下の中綿のダニアレルゲン量が掃除機をかける前に比べて半減するという結果が出ているからです。これはあくまでも表面部分に近い中綿でのことです。

(引用:『住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染』吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著)

表面をサッと掃除するだけであれば表側を30秒程度掃除機がけするだけでもいいですが、内部の汚れまで除去したいのであれば3分間じっくり丁寧に掃除することをおすすめします。

1-1-3. 10月と布団を干した後の掃除機がけが大切

たった3分の掃除機がけとはいえ面倒ですよね。なるべくしたくないと思います。そのような人は、以下の2つのタイミングを見計らって効率的に掃除をしましょう。

  • 10月中旬ごろ:布団に発生したダニが死んでいき、ダニアレルゲン量が増える時期のため。
  • 外干しした後:大気中に浮遊している塵、花粉などが布団に付くため。

1-2. 日陰干しで掃除

日陰干しは掃除というよりは布団のメンテナンスのような存在です。

布団を干さずに湿気らせてしまうと、寝心地が悪化するだけでなく、ダニ・カビの発生につながるので注意が必要です。

1-2-1. 日陰干しは敷布団を優先

寝汗などの液体汚れの大半は、掛け布団ではなく敷布団に付きます。そのため、掛け布団を干すのは月に1,2度で良いですが、敷布団は週に1~2度は日陰干しするようにしましょう。

1-2-2. 天日干しをするなら布団を布で覆うこと

「布団を干すなら天日干しでふっくらさせたい」とお考えの場合、布団を布で覆って日光で生地を痛めないように配慮しましょう。日光による日焼けと極度乾燥により繊維が痛むと、生地がバサバサになり糸ぼこりが出やすくなるので注意しましょう。

1-3. 水洗いで掃除

掃除機では吸い込んで除去できないような液体汚れやこびれ付いた汚れは、水洗いで洗い流すことをおすすめします。

1-3-1. ぬるま湯で優しく洗う

布団を上手に水洗いするコツは以下の2つです。

  • ぬるま湯で洗うこと:水よりもお湯のほうが皮脂などの汚れを落としやすいです。
  • 優しく洗って押して水切り:絞って生地を傷ませないようにしましょう。
※ダニ発生がひどい場合は熱湯処理も一手です(詳細はこちらのページ『ダニを熱湯で瞬間退治!寝具・家具の素材別の注意点』)。また、おねしょ汚れでニオイがひどい場合はレモン水に浸すと効果的です(詳細はこちらのページ『臭いスッキリ!おねしょ布団の掃除方法とニオイ処理のコツ』)。

1-3-2. 購入直後と2年毎に

きちんとカバーを付けて布団を使っているなら、年に一度も洗う必要はありません。

  • 購入直後:製造過程で付くホコリは意外と多いです。シーツやカバーを使うとしても、衛生面を気にされる人には購入直後の水洗いをおすすめします。
  • 2年毎に:掃除機がけと日陰干しをきちんと行なっているのなら、布団の水洗いは2年に一度を目安にして行いましょう。クリーニングをお考えの方は、こちらのページ『まとめ洗いは効果薄?!布団クリーニングでダニ退治の注意点』で注意点などをお伝えしているのでご参考にしてください。

2. マットレス掃除の基本と必要性

布団だけでなくマットレスなども毎晩、汗・皮脂・ホコリ・ダニアレルゲンが蓄積するため、定期的な掃除が欠かせません。人は一晩で約200mlもの寝汗をかくといわれており、放置すると湿気がこもってカビやダニの繁殖を招きます。

また、皮脂汚れは臭いの原因になるだけでなく、通気性を低下させマットレスの劣化を早めます。衛生的な睡眠環境を保つためには、掃除機がけ・除菌・乾燥の3ステップを定期的に行うことが重要です。

2-1. マットレス掃除の3ステップ

マットレスを清潔に保つには、以下の3ステップを意識しましょう。

ステップ 方法 ポイント
① 掃除機がけ 布団ノズルで表面と縫い目をしっかり吸引 ダニの死骸・フン・ホコリを除去。週1回が理想
② 除菌・消臭 アルコールスプレー・重曹スプレーを軽く吹きかけて拭き取る 除菌効果があり、寝汗や皮脂の酸化臭を抑える
③ 乾燥・通気 サーキュレーターで風を通す/天日干しが難しい場合は布団乾燥機を使用 湿気を飛ばし、カビ・ダニの繁殖を防ぐ

とくに重曹は皮脂や汗に含まれる酸性汚れに効果的で、中和作用による脱臭・除菌効果もあります。また、除菌用アルコールは即効性があり、殺菌と乾燥促進の両方で衛生的に保てます。

2-2. マットレスの素材別|掃除方法と注意点

マットレスは素材によって構造が異なるため、適した掃除方法を選ぶことが大切です。

素材タイプ 掃除のポイント 注意点
ポケットコイル 表面を掃除機で吸い取り、通気性を保つ 内部に水分が残るとサビやカビの原因になるため、水拭きNG
高反発ウレタン アルコールスプレーや重曹を軽く吹きかけて乾拭き 水分が染み込みやすいので、乾燥を徹底する
低反発ウレタン 風通しのよい場所で陰干し、直射日光を避ける 熱で変形しやすく、天日干しは避ける
ラテックス(天然ゴム系) 乾いた布で拭き取り、陰干し 湿気や高温に弱いため除湿を重視

素材の違いを理解し、通気性と乾燥を意識した掃除が、長く衛生的に使うコツです。

2-3. マットレスのカビ・ダニ・ニオイ対策

カビやダニは湿気と皮脂汚れを好みます。特に、寝汗が多い夏場や梅雨時期は、放湿性が低下しやすいため注意が必要です。対策としては以下の方法が効果的です。

  • 除湿と換気を徹底:ベッド下にすのこや除湿シートを敷く
  • 定期的な掃除機がけ:ダニアレルゲンを減らし、アレルギー対策に有効
  • アルコール・重曹スプレーの併用:臭いや菌を抑える
  • 寝具カバーの洗濯頻度アップ:週1回以上の洗濯が理想

また、マットレスの通気性を改善することはカビ予防の基本です。壁や床に密着させず、空気が流れる状態を保ちましょう。

2-4. マットレスの掃除の頻度と買い替えサイン

掃除頻度の目安は以下の通りです。

掃除内容 頻度の目安 備考
掃除機がけ 週1回 ダニ・ホコリ・花粉対策
除菌・消臭 月1〜2回 重曹・アルコールスプレーを活用
乾燥・陰干し 月1回 湿度60%以上の季節はこまめに
カバー洗濯 週1回 清潔維持に最重要
業者クリーニング 年1回 汚れ・シミが落ちにくい場合に

買い替えの目安は商品にもよって異なりますが、おおよそ7〜10年。ヘタリによる体圧分散の低下や、掃除しても取れないシミ・臭いがある場合は交換を検討しましょう。

清潔なマットレスは、睡眠の質だけでなく、衛生面やアレルギー予防にも直結します。

最後に

布団掃除の方法は3通りあり、それぞれの方法のコツとどのようなタイミングで行うべきかについてお分かりいただけたと思います。また、マットレスの掃除方法もご紹介しましたので、参考にお手入れを行っていただき、是非あなたの快眠生活にお役立てください。

もしあなたの敷布団の汚れがひどく買い替えを検討されているなら、以下のページで綿、羊毛、ポリエステルなどの素材別に、腰・背中をリラックスさせて眠るためのサポート性、キレイに維持するための衛生性、日常生活を楽にするための取扱性、の3つの点から敷布団の選び方をご紹介しています。あわせてご参考にしてください。

関連記事:【熟睡敷布団のおすすめ9選】正しい選び方3つのコツ

よくある質問

Q1. 布団の掃除はどのくらいの頻度で行えばいいですか?

A. 目安として週1回の掃除機がけと月1回の天日干しが理想です。寝汗や皮脂、ダニの死骸は毎晩蓄積されるため、通気性を保つことが大切です。梅雨や夏など湿度の高い季節は、布団乾燥機を併用するとカビ予防にも効果的です。

Q2. 布団は洗濯機で洗えますか?

A. 洗濯可否は素材とサイズによります。羽毛布団や羊毛布団は家庭用洗濯機では縮み・劣化のリスクがあるため、クリーニング店の布団専用コースを利用するのがおすすめです。ポリエステルや綿布団は「洗濯可」の表示があれば、自宅で洗えます。

Q3. 布団のダニやカビを防ぐにはどうすればいいですか?

A. ダニやカビ対策には、湿気対策と定期的な乾燥が重要です。天日干しや布団乾燥機で内部まで熱を加え、アルコールスプレーや重曹スプレーを使って除菌・消臭を行いましょう。押し入れ収納時には除湿剤やスノコを併用すると効果的です。

Q4. 掃除しても布団の臭いが取れないときは?

A. 臭いが残る場合は、重曹スプレー+日陰干しで繰り返し脱臭すると改善するケースがあります。加齢臭や寝汗が原因の臭いは、繊維内部に皮脂が残っている可能性があるため、専門クリーニングを利用するのが確実です。

Q5. マットレスの掃除はどのくらいの頻度で行うべき?

A. 理想は週1回の掃除機がけと月1回の乾燥です。ホコリやダニの死骸、寝汗が蓄積するとカビや臭いの原因になります。布団用ノズルで表面と縫い目を吸引し、湿度が高い時期は除湿シートを併用しましょう。

Q6. マットレスのカビやダニは家庭で除去できますか?

A. 早期であれば重曹・アルコールスプレーでの拭き取り+陰干しで対処可能です。カビが内部まで進行している場合は、家庭での除去は難しく、マットレスクリーニング業者に依頼するのが安全です。

Q7. 水洗いできないマットレスの汚れはどう落とす?

A. 水を使わずに、重曹スプレーやアルコール除菌シートで表面を拭き取りましょう。汚れが湿ると内部に浸透してカビや変形の原因になるため、清掃後はサーキュレーターやドライヤーで完全乾燥を行うことが重要です。

Q8. マットレスのカビを防ぐための習慣は?

A. 1日数分でも良いので、起床後に布団を剥がして換気するだけで湿気が逃げやすくなります。さらに、ベッド下にすのこや除湿マットを敷く、除湿機を設置するなどして、通気性を高めることが最も効果的です。

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