除湿シートの使い方と選び方｜マットレス・布団の湿気対策を快適に保つ方法

湿気・カビ対策のために除湿シートを選ぶとき、

• マットレスの下？上？どっちに敷くの？
• 素材がいくつかあるけど、どれが良いんだろう？

などのように使い方や、選び方で迷うと思います。

そこで本日は、

• ケース別での除湿シートのおすすめの使い方
• 除湿シートのケース別おすすめの選び方

などについて分かりやすく解説します。

お手入れから寝心地まで一気に改善していただけます。ぜひご参考にどうぞ。

0. 除湿シートとは？湿気対策に欠かせないアイテム

除湿シートは、マットレスや敷布団の下に敷くだけで湿気や結露を吸収・放出する寝具用アイテムです。寝ている間に人がかく汗の量は、1晩でコップ約1杯分と言われています。これがマットレスの下にこもることで、カビやダニの繁殖、さらには寝具の劣化を招きます。

除湿シートを敷くことで、寝具の下に溜まった水分を吸収し、空気中に放出（放湿）するサイクルが生まれます。これにより、マットレスや敷布団の通気性を保ち、カビ・臭い・ダニの発生を抑える効果があります。

特に梅雨や冬の結露が多い時期、床置きマットレスやフローリングで寝る方にとっては、湿気対策の必須アイテムです。

1. 除湿シートの基本的な使い方【敷寝具のすぐ下に敷く】

結論として、除湿シートはマットレス・敷布団のすぐ下に敷きましょう。

つまり、下記のようになります。

• 【ベッド→除湿シート→マットレス→パッド→シーツ】
• 【床→除湿シート→敷布団→パッド→シーツ】

その理由は、マットレス上下の温度差にあります。

マットレスの上は人の体温により暖かくなる一方、マットレスの下は床からの冷気で冷えます。

その温度差によりマットレスの底に結露が発生しやすくなるのです。

夏、冷たいジュースを入れたグラスに生じる水滴と同じです。

もちろん、そこまでの結露ができるわけではありませんが、現象としては同じことが起こっているのです。

1-1. 敷寝具を重ねていて湿気っぽいならさらに挟む

また、（おすすめはできませんが）マットレスに敷布団を重ねられている方もいるかと思います。

そのような場合は、【除湿シート→マットレス→除湿シート→敷布団】というように除湿シートを二枚お使いください。

なお、除湿シートはやや張り感がありますので、このように体に近いところに敷くと寝心地がやや硬くなります。その点は事前にご了承ください。

1-2. 【NG例】除湿シートの上に寝てはいけない

寝汗がひどい方から「マットレス→除湿シート→シーツ」という順番で敷いて使うのはどうかと聞かれたことがありますが、これはあまりおすすめできません。

寝心地がかなり硬くなってしまいます。マットレスの下の除湿対策は除湿シートで良いですが、マットレスの上の除湿対策なら除湿敷きパッドを使いましょう（２章で紹介）。

1-3. 除湿シートの素材別特徴も知っておこう

除湿シートは素材によって吸湿量・放湿速度・再生方法が異なります。自分の使用環境（床置き・ベッド・気候）に合わせて選ぶことが大切です。

特に床置きマットレスやフローリング直敷きの場合は、吸湿性能だけでなく「放湿のしやすさ」も重要です。通気性を確保できる素材を選ぶことで、湿気がこもらずカビ予防にもつながります。

2. 除湿シートのケース別おすすめの選び方

除湿シートの使い方についてはご理解いただけたかと思います。

それでは次に、除湿シートの選び方をケース別に紹介していきます。まだ除湿シートを持っていない人は参考にしてみてください。ポイントは以下の3つです。

• 手入れをなるべく減らしたい人：吸湿量の多いものを選ぶ
• 定期的に手入れができる人：吸湿量はそこそこのものでOK
• マットレスの表面も湿気る人：除湿パッドを併用する

2-1. 手入れをなるべく減らしたいなら吸湿量の多い除湿シートを選ぶ

• 重たいマットレスを使っている
• 干す作業がめんどくさい

などのような方は吸湿量の多い除湿シートを選んで手入れを手間を省きましょう。

• 製品：西川ドライウェルプラス
• 素材：ポリエステル60%、モイスファインEX40%
• 価格：10,584円
• 【当製品の販売ページ】

私の知る限り、最も吸湿量の多い除湿シートです。換気の手間をなるべく最小限に抑えられます。そしてもし汚れてしまってもモイスファインEXは水洗い可能です。吸湿量の多い除湿シートですが、乾燥のお手入れは2~3週間に1度行うようにしましょう。

2-2. こまめな手入れのできる布団にはシリカゲル除湿シートがおすすめ

• 敷布団をこまめに干している
• 床置きマットレスを壁に立てかけている

などのような方は、吸湿量がそこそこの除湿シートでも十分です。

• 製品：洗える除湿シート
• 素材：[表裏]ポリエステル100% [中材]シリカゲルＢ型
• 価格：1,990円
• 【商品ページはこちら】

自社製品のため恐縮ですが、弊社が開発した除湿シートです。吸湿量こそそこそこですが1~2週間に1度乾かしていただければ十分マットレスの下の湿気を取り続けます。また、シリカゲル素材を使用しているので、汗臭、加齢臭などのような消臭効果もあります。

2-3. 手間を最小限に抑えるなら除湿敷きパッドも併用する

• マットレスの表面まで湿気っている
• 寝汗が多い

などのような方は、除湿敷きパッドを利用しましょう。

• 製品：快眠タイムズ 除湿・消臭敷きパッド
• 価格：7,980円
• 【購入ページはこちら】

自社製品で恐縮ですが、コーミング加工をした高品質な綿100%の敷きパッドです。お菓子の袋の中によく入っている除湿剤のシリカゲルを中材に詰めているため寝汗をとてもよく吸収します。熱帯夜でもカラッと爽やかに眠れます。また、シリカゲルには消臭効果もあるので、汗臭、加齢臭、タバコ臭などもスッキリ除去します。

寝汗をたくさんかいても掛け布団をどけておけば、日中に敷きパッドのシリカゲルが勝手に換気されます。もちろん寝汗の臭い対策としても抜群です。布団・マットレスの湿気対策兼あなたの寝心地ＵＰ、臭い対策と一石三鳥です。

3. 除湿シートの効果を最大化するお手入れ方法

除湿シートの吸湿力を保つためには、定期的な乾燥＝再生が欠かせません。正しくお手入れすることで、吸湿性能を長期間キープできます。

干す目安としては、2〜3週間に1回程度で、梅雨や冬など湿度が高い季節は週1回の陰干しが理想です。晴れた日に風通しの良い場所で3〜4時間陰干しすると良いでしょう。直射日光に長時間当てると、繊維やシリカゲルが劣化するため注意しましょう。

• 除湿シート自体を定期的に乾かすこと
  除湿シートは湿気を取り続けることは出来ません。吸った湿気を吐き出させてやる必要があります。そのため、定期的に除湿シート自体を乾かしましょう。日陰干しをしたり、マットレスの片側を上げて除湿シートに風を当てるなどしましょう。
• 除湿シートが汚れたら水洗い
  除湿シート自体が何かしらにより汚れたら洗いましょう。水洗いしかできないものから洗濯機で洗えるものまであるので、品質表示ラベルの記載を確認しましょう。

3-1. 洗濯できるタイプの注意点

最近は「洗える除湿シート」も増えています。ただし、水洗いできるのはポリエステル系素材のみになります。シリカゲルや珪藻土入りは水に弱く、吸湿性能を失う恐れがあります。洗えるタイプは、洗濯ネット使用＋弱水流モード＋自然乾燥が基本です。

3-2. 寿命と買い替え目安

除湿シートの寿命は素材は3~5年前後です。

基本的に除湿素材自体の機能性は半永久的ですが、生地が破れてきたり、汚れが取れなくなってきたら買い替えのサインです。

ただ、生地が多少破れていたとしても、除湿機能自体は働いておりますので、捨てるのはもったいないかなと思います。押し入れや収納スペースなどに敷いておくことで、空間の除湿と汚れ防止役として現役引退後も働かすことができるのでぜひお試しを。

4. 除湿シートと一緒に使うと効果的なアイテム

除湿シート単体でも十分効果はありますが、組み合わせることで湿気対策はさらに強化できます。

「下から除湿、上から吸湿、横から送風」という立体的な湿気対策を意識すると、寝具全体の湿度バランスが保たれ、カビ・臭い・ダニを根本から防止できます。

最後に

もちろん、湿気取りシートを使わずとも、「壁にマットレス・布団をくっつけない」「ベッドの下に衣類を多く置かない」などのカビ対策もあり、原始的ですがとても効果的です。

除湿シート利用以外での具体的なカビ対策についてはこちらのページ「マットレスの湿気対策マニュアル｜カビ・ダニを防ぐ最強の方法」でご紹介しているのでぜひあわせてご一読ください。

よくある質問

Q1. 除湿シートの寿命はどれくらい？

A. 一般的な耐用年数は3〜5年前後が目安です。

使い方や湿度環境によってはさらに短くなる場合もあります。吸湿量が極端に落ちたり、干しても湿っぽさが取れない場合は交換のサインです。定期的に再生乾燥を行うことで、寿命を最大限に延ばせます。

Q2. 除湿シートを敷くと寝心地は変わる？

A. 厚みのあるタイプはやや硬く感じる場合がありますが、マットレスや敷布団の下に敷くため、寝心地への影響はほとんどありません。

Q3. 布団乾燥機を併用してもいい？

A. はい、布団乾燥機との併用はおすすめです。温風を20〜30分ほどあてることで、除湿シート内部の水分を効率よく放出できます。ただし、70℃以上の高温を長時間当てると繊維やシリカゲルが劣化する恐れがあるため注意が必要です。

冬場や梅雨時など日干しが難しい時期は、「布団乾燥機＋サーキュレーター」で室内でもしっかり乾燥できます。