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睡眠の重要性|人はなぜ眠るのか?睡眠の3つの役割

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あなたは長時間労働や夜遊びのために睡眠を犠牲にしてはいないでしょうか。

仕事の量が多かったり、限りある時間の中で全力で遊びぬきたい気持ちは分かります。しかし、睡眠は人が健康で元気に生きていく上でとても重要な役割を果たすため、やはりしっかりと眠らなければなりません。

とはいえ、「睡眠ってなんとなく重要そうなだけで意義が見いだせない」と感じている方もいらっしゃると思います。

そこで本日は、「人はなぜ眠るのか、そして、睡眠の3つの役割」についてご紹介します。


1. 人が眠る理由と、睡眠の3つの役割

結論から言うと、「睡眠は脳のため」に行われますが、その具体的な役割はと言うと以下のように考えられています。

つまり睡眠の役割とは大脳を守り、修復し、よりよく活動させることである。発育初期には大脳を創り育てる役割もある。

(引用:『ヒトや動物はなぜ眠るのか』 井上昌次郎著)

つまり、人の成長段階に合わせて睡眠の主要な役割は変わるのです。ざっくり分けると、

①脳を創り育てるため
②脳を守り、修復するため
③脳をよりよく活動させるため

の3つになります。少し抽象的ですので、それぞれ具体的にご説明していきます。

①脳を創り育てる

幼少期の眠りは質・時間ともに大人のそれと大きく異なります。

というのも、生まれたばかりの段階では世界の全てが真新しいため、感じ取る情報の全てを処理しなければなりません。そのため、脳を創り育てるための活発なレム睡眠(厳密には動睡眠)が半分を占めます。

動睡眠は発育途上の脳のなかで、神経回路つまりハードウェアを構築し、試運転し、整備点検するのに利用されている。つまり、まだ覚醒していない構築中の大脳を覚醒させるためには、このような「眠り」が必要なのである。

(引用:『ヒトや動物はなぜ眠るのか』 井上昌次郎著)

と、実際に、睡眠が脳を構築していくのです。

そして、生誕時には50%だったレム睡眠も、4ヶ月前後で40%、1歳前後で30%、2歳前後で25%、5歳前後では20%とどんどん割合は減っていき、次に説明するノンレム睡眠が増えていきます。

②脳を守り修復する

成長につれて割合の増えるノンレム睡眠ですが、こちらの睡眠の役割は膨大なエネルギーを消費する脳の休息です。

全体重のたった2~3%程の重量しかない人間の脳ですが、安静時であっても体全体の約18%ものエネルギーを消費します。特に大脳は、脳の進化過程の中で最も新しい脳であり、莫大なエネルギーを消費し老廃物を多く出します。その機能を維持するために休息(睡眠)が必要となるのです。

人間のような高等生物とは反対に、大脳が小さい生物は、脳波を見ても覚醒状態なのか睡眠状態なのか判断できない程です。例えば、活動パターンから考えて休息のタイミングにある魚が岩陰に隠れてじっとしている時は睡眠中だと考えられるのですが、この時に魚の脳波を見てもほとんど変化がないのです。このことから睡眠は脳の中でも特にエネルギー消費の多い大脳のためと考えられています。

また他にも、眠り始め3時間の睡眠時には「成長ホルモン」が活発に分泌され、体の成長にも大きな影響を与えます。

③脳をよりよく活動させるため

そして、人の睡眠は成人になっても20%程度はレム睡眠で、80%程度はノンレム睡眠です。

レム睡眠の割合は減りますが、無くなることはありません。

これはつまり、睡眠とはただ単に休息するだけの役割ではなく、常に新しいことを学び明日をよりよく活動するための役割も担っているからだと考えられます。


2. 睡眠が不足すると機能が低下する

「幼児から睡眠を奪うとどうなるか」などという悪魔のような実験は記録にはありませんが、もし幼児段階で睡眠が妨害されたり欠如すると成長に深刻なダメージを与えるのは言うまでもないでしょう。

しかし、若年から壮年世代での睡眠不足は広く一般化しています。睡眠が足りなくなると脳の修復が十分でなくなり結果として以下のような症状が現れます。

・集中力の低下
・苛立ちやすい
・理解力・判断力の低下
・日中の強い眠気
・病気になりやすい

国立保健医療科学院が行った調査によると、日本の成人3,030名の内15%が日中に眠気を感じていると答えていたことから、当人が気づかないレベルでの睡眠不足も含めると相当数の日本人が睡眠不足状態に陥っていると考えられます。


3. 睡眠不足がもたらす莫大な社会的損失

日本人の生活はここ数十年間でどんどん夜型化し、睡眠時間も全体で1時間程短くなっています。それと同時に、睡眠不足症状に陥っている人が増え、その結果として、大きな損失が発生していると報告されています。

このような睡眠不足に起因する作業ミスや事故の発生は多くみられ、その社会的損失は、我が国では年間3兆4千億円に達するとの試算もあります。

(引用:『医療・看護・介護のための睡眠検定ハンドブック』宮崎総一郎・佐藤尚武 編著)

これは、毎年オリンピックを開催できてしまうほどの金額ですが、睡眠不足による居眠り事故などで失われた人命を考えると損失はさらに甚大です。

睡眠不足なんて何気ないものと思われがちですが、大変な危険を孕んでいるのです。


最後に

なぜ人が眠るのか、その理由は以下の3つです。

①脳を創り育てるため
②脳を守り、修復するため
③脳をよりよく活動させるため

是非これからは、「疲れたから仕方がなく眠る」のではなく「よりよい明日のために積極的に眠る」ように心がけてもらえると光栄です。

もしあなたが「今まで睡眠を蔑ろにしていたな」と思う節があれば、まずはあなたに必要な時間だけ十分に眠るように心がけましょう。そして、その上で質の良い睡眠を取れるように生活習慣を改善していきましょう。

『あなたにとって理想的な睡眠時間を判断する方法』であなたの睡眠時間は適切なのかお確かめください。また、『睡眠をさらに良質にする15の方法』も紹介しているので、是非ご一読ください。

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