褥創

画像で分かる!褥瘡ステージⅠ〜Ⅳの分類別|状況と取るべき対応

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

自宅で介護をしている親の腰の下部が褥瘡になっているように見えるが、現状、その褥瘡の重症度がどれくらいなのか判断がつかず、お困りではないでしょうか。

褥瘡の程度をきちんと把握することで、どのような処置を取るべきなのかより明確になります。

そこで本日は、褥瘡ステージⅠ〜Ⅳの分類を画像で分かりやすくご説明いたします。


1. 褥瘡ステージⅠ〜Ⅳの分類

褥瘡は4つのステージで分類されることが多いのですが、それは米国褥瘡諮問委員会(National Pressure Ulcer Advisory Panel:通称NPUAP)により設定されたステージングシステムです。

これにより褥瘡がどれくらい体の内面にまで進行しているか(褥瘡の深達度分類)が分かるようになります。

褥創4つのステージ
褥創4つのステージ

それでは次に、それぞれのステージに関して、詳細にご説明します。

1−1. 褥瘡ステージⅠ

プラスチック板を押し当てても消えない発赤は、褥瘡の疑いがあります。しかし、肌の色素が濃いと判定が難しいです。

ただステージⅠでは、褥瘡に特有の皮膚の欠損は見られません。

褥創ステージⅠ
褥創ステージⅠ

患部に疼痛や熱感、冷感を伴ったり、患部の皮膚が硬くなったり、柔らかくなったりします。

ステージⅠで取るべき処置

圧迫の原因を取り除くことが最優先です。例えば、

  • 敷寝具(マットレス・敷布団)は体圧分散に優れているか
  • ベッドシーツ、パッドの折り目などが圧迫していないか
  • 寝返りができず同一部位に負荷がかかり続けていないか

など、患部に圧力をかけている原因を見つけて、対処するようにしましょう。また、専門医の受診、フィルム材の使用も考慮すると安心です。

1−2. 褥瘡ステージⅡ

真皮が見えるほど肌が部分欠損していたり、水疱が出来てジュクジュクした状態だとステージⅡに分類されます。赤〜ピンクの創底が見えます。

褥創ステージⅡ
褥創ステージⅡ

スラフ(黄色壊死組織)が見られる場合は、ステージⅡには分類されません。

ステージⅡで取るべき処置

ステージⅡで気にするべきは感染の有無です。

専門医に診てもらい感染の有無を診断してもらうことをおすすめします。そして、透明のフィルム状のドレッシング材を処方してもらい、患部の状況を日々観察するようにしましょう。

と同時に、栄養豊富な食事を心掛けましょう。

1−3. 褥瘡ステージⅢ

骨・筋肉までは覗けませんが皮膚の全層が欠損し、皮下脂肪が見える状態です。スラフやポケットを伴うことがあります。

褥創ステージⅢ
褥創ステージⅢ

ステージⅢで取るべき処置

褥瘡内部まで消毒するのはとても大変ですし、消毒により組織の再生を妨げてしまう恐れがあります。ぬるま湯で膿や浸出物を洗い出す/流すようにしましょう。

とはいえ、個人でこれをきちんとやりきるのはとても困難です。

専門医に処置をお願いしましょう。

1−4. 褥瘡ステージⅣ

筋肉、腱、骨まで露出するほど組織が全層欠損した状態です。エスカー(黒色の壊死組織)が見えたり、ポケットが存在することがほとんどでしょう。

褥創ステージⅣ
褥創ステージⅣ

ステージⅣで取るべき処置

ステージⅣの状態(Ⅲでもそうですが)だととても手に負える範疇でないので、専門医に診てもらいましょう。

個人として出来ることと言えば、以下の内容に付きます。

  • 圧迫の原因の除去
  • 体位変換を上手に行う
  • 栄養面の管理
  • 清潔保持

※NPUAPステージングシステムによくある誤解

ステージングシステムというと、褥創がⅠからⅣに段階的に進行していったり、ⅣからⅠに軽快していくものと捉えられがちですが、必ずしもそうではありません。

※褥創が一気に進行するパターン

褥創を一見したところ表面上は小さく発赤しているだけだとしても、内部では褥創が進行しておりポケットが出来ていることもあります。

これは深部組織損傷(Deep Tissue Injury:DTI)と呼ばれ、肉付きのよい人によく見られる傾向があるので、あなたのご両親がふくよかな体型であれば油断しないようにしましょう。

※褥創をあえて軽快させないパターン

治さないというより現状維持を目標にするケースもあります。

介護疲れを避けるためだったり、老老介護状態で自ら対策を行うのが困難な場合、進行防止・現状維持を目標とされることがあります。


2. ステージングシステムとDESIGN®

NPUAPが開発・設定した上記のステージングシステムに対して、日本褥瘡学会学術教育委員会が開発した「DESIGN®」という褥瘡状態判定ツールもあります。

DESIGN®では、褥瘡の深さだけでなく計7つの尺度で褥瘡の重症度を判断しています。

  • Depth(深さ) – 褥瘡の深さ
  • Exudate(滲出液) – ドレッシングの交換回数
  • Size(大きさ) – 皮膚損傷部の直径×短径(cm)
  • Inflammation/Infection(炎症/感染) – 感染の有無
  • Granulation tissue(肉芽組織) – 良性肉芽の割合
  • Necrotic tissue(壊死組織) – 壊死組織の有無
  • Pocket(ポケット) – ポケットの有無

そして、各々の症状に見合わせた点数を付け、0~66点の間で褥瘡の重症度をスコア化します。

(参考:「褥瘡予防・治療ガイドブック」 一般社団法人 日本褥瘡学会 編集)

あなたのご両親の褥瘡の重症度判定にDESIGN®が使われていたらご参考にしてください。


最後に

ご紹介の内容で褥創の重症度を判断出来たことと思います。適切な処置を取るための参考になっていれば幸いです。

またこちらのページ『褥瘡(床ずれ)とは?分類、原因、予防法、よくある疑問と禁忌』で褥瘡に関して総括しているので併せてご参考にしてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます

コメントを残す

*

快眠タイムズ