睡眠

睡眠不足による性ホルモンへの悪影響

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著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。1,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。取材依頼はお問い合わせから。インスタグラムでも情報発信中⇒フォローはこちらから

睡眠不足になるとホルモンへの悪影響から、

  • 生理不順になりやすくなったり
  • 精子の質・量が低下しやすくなったり

などの弊害が生じることがあると報告されています。

それらの研究データについて本日は詳しくご説明します。


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1. 睡眠不足が性ホルモンに与える悪影響

どのような影響があるのかそれぞれご説明していきます。

1-1. 女性ホルモンを分泌する卵胞刺激ホルモンが減少する

フランスのリヨン大学病院の研究から、睡眠時間が短い女性は卵胞刺激ホルモンが少ない傾向があると報告されています。

  • 被験者は19歳から44歳の女性106名
  • 睡眠時間が8時間未満と以上のグループが作られ
  • 尿から卵胞刺激ホルモン値が測定・比較されました

その結果、睡眠時間が8時間以上のグループは睡眠時間が8時間未満のグループに比べて、卵胞刺激ホルモンが20%も多いことが分かったと報告されています。

卵胞刺激ホルモンとは、いわゆる女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の分泌を促進するホルモンのことです。

つまり、排卵や受精にも悪影響が出てくることが考えられます。

睡眠不足だと生理不順になるやすくなる

このようなホルモンへの悪影響からか、睡眠不足だと生理不順になりやすくなるとも報告されています。

過去40年にわたる働く女性を対象にした調査を総合し、分析した研究がある。対象になった女性は10万人以上だ。その調査によると、夜勤のある看護師など、時間が不規則で、夜遅くまで働くことが多い女性は、睡眠の質が下がり、昼間の決まった時間に働いている女性に比べ、生理不順の確率が33%高くなる。

(引用:『睡眠こそ最強の解決策である』 マシュー・ウォーカー 著)

もちろん、たった1晩睡眠が短かったからと言って、卵胞刺激ホルモンが減るとは限りません。

リヨン大学病院の研究からも一時的に睡眠を制限するくらいでは変化がなかったと報告されています。

ただ、睡眠不足が長期になってしまうと上記のような結果になることが考えられるので、適切な時間眠るよう心がけましょう。

1-2. 男性ホルモンのテストステロンが減少する

アメリカのシカゴ大学の研究からは、睡眠不足になると男性ホルモンの一種とされるテストステロン値が下がると報告されています。

  • 被験者は健康な男性10名
  • まず1週間自宅で8時間睡眠をとってもらう
  • その後3日間、研究室で10時間ベッドで寝てもらう
  • その後8日間、研究室で5時間ベッドで寝てもらう
    (この間、平均睡眠時間は8時間55分から4時間48分に)

その結果、睡眠時間を5時間に制限すると、日中のテストステロン値が10-15%低下することが分かったと報告されています。

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睡眠時間が短いとテストステロンの分泌量が減る

同時に行われたアンケートでの活力スコアも落ちていたとのことです。

10~15%の減少がどれくらいのものなのかの目安ですが、この論文内で、一般的にテストステロン値は加齢とともに年1-2%減っていくものだと付記されており、このことから考えると、この8日間の5時間睡眠は約10年分男性力を劣化させるインパクトがあったと考えられます。

精子の量・質が低下する

このような男性ホルモンへの影響からか、睡眠不足だと精子の量・質が低下すると南デンマーク大学の研究から報告されています。

被験者は健康なデンマーク人男性953名で、過去4週間の睡眠日誌を提出してもらう方式で睡眠と精子の量と質が検査されました。

その結果、睡眠時間が短かったり、睡眠に問題がある(睡眠スコア50以上)と、十分な眠りをとっている人(睡眠スコア11-20)よりも、精子の量が29%少なかったと報告されています。

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睡眠不足になると精子の量が減る

ただ、興味深いというか謎なのが、睡眠スコアが0-10のグループも精子量が少なくなっている点です。

論文内でもこれについての詳細な考察はありませんが、眠りたいだけ眠るよりもやや物足りないほうが睡眠の質が高まったり、寿命が長い傾向があると言われているので、似たようなことが働いているのかと考えられます(多少のストレス下のほうがバイタリティが生まれる、とか)。

しかし少なくとも、日中にひどい眠気を感じたりするほど睡眠不足になるのは良くないことはお分かり頂けるかと思います。


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2. 妊婦が睡眠不足になると出産リスクが高まる恐れがある

やや性ホルモンの話とは離れますが、睡眠不足になると出産時のリスクが高まると、カリフォルニア大学バークレー校の研究から報告されています。

被験者は妊娠9月目以降の女性131名で、客観的尺度(48時間リストアクチグラフ)と主観的尺度(睡眠記録とアンケート)を用いて、疲れと睡眠が出産にどのように影響するのかを調べられました。

その結果、睡眠時間が短いと分娩にかかる時間が長くなる上、帝王切開になってしまう可能性も高くなることがわかりました。

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睡眠時間が短いと出産がより大変に

出産は大変です。

きちんと眠るだけでその時間を短く出来ますし、帝王切開をしなければならない可能性も下げられます。つまり、出産にともなう危険性も下げられると言っても過言ではありません。

ちなみに、この実験では、(主観的な)疲れと出産の関係も一緒に調べられましたが、特に関係性は見られなかったとのことです。


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最後に

子孫繁栄のためにもしっかり眠ろう、そう思っていただければと幸いです。

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