
朝起きると肩甲骨の内側がズーンと重く凝っていたり、肩甲骨と首を繋ぐ筋にズキンとした痛みを感じることはないでしょうか?
様々な原因が考えられますが、6~7時間もある睡眠の間に、寝具(枕・マットレス)が原因を作っている可能性も考えられます。
そこで本日は「どのような寝具や生活習慣が肩甲骨を疲労させ、痛ませるのか、そしてその対策」についてご紹介します。
Contents
1. 肩甲骨のコリ・痛みの原因と対策
肩甲骨にコリや痛みが生じてしまうのには、主に以下の3つの原因があります。
- 不適切な枕が背骨を歪めている
- 生活習慣上、背骨を歪めることがある
- マットレスから物理的に圧迫を受けている
これだけでは何がなんのことか分からないと思うので、以下に、「枕」「生活習慣」「マットレス」の3つがどのように肩甲骨に悪影響を与えるのかご説明していきます。
1−1. 枕が原因となるケース
枕が原因で肩甲骨を悪くするケースでは、以下のような「枕トラブル」により、
- 枕の高さが悪い
- 枕から頭が落ちて寝違えた
- 頭の寝返りができない
頚椎(ケイツイ:首の7つの骨)を不自然な形状にしたまま寝てしまうと、肩甲骨と首の間の筋肉を緊張させ続けて疲れさせてしまったり、背骨を歪め、痛めてしまうことになります。
「首の骨の問題が、なんで肩甲骨の疲れや痛みに?」と思われるかもしれませんが、肩甲骨の内側の筋肉である菱形筋(リョウケイキン)は頚椎の下部から始まっているので、首の歪みの悪影響を受けるのです。

そのため、「不適切な枕→首の歪み→菱形筋に緊張・疲労→肩甲骨のコリ・痛み」というように、枕トラブルが原因で肩甲骨にコリや痛みを生じさせることになるのです。
枕は適切な「高さ」と「硬さ」でなければなりません。肩甲骨のコリや痛みの原因は枕にあるとお考えの場合、以下のページでご紹介の枕の選び方(適切な高さ、素材、硬さ)をご参考にしてください。
1−2. 生活習慣が原因となるケース
菱形筋が緊張して肩甲骨にコリや痛みが現れるのは、以下のような生活習慣を通してでも起こりえます。
- 姿勢が悪い
- 長時間のデスクワーク
- うつむき姿勢が長い
特に近年は、ずっと同じ姿勢でデスクに向かい続けて働いていたり、うつむき姿勢のままずっとスマホを見ることで、筋肉を「硬直」そして「血行不良」にさせてしまい、肩甲骨に疲労が現れている人が多いです。

あなたの肩甲骨のコリと痛みがこの原因に該当する場合、
- 姿勢を正す
- ストレッチをする
の2つがとるべき対策の中でも重要です。
姿勢に関してはあなたが常日頃から気を配るしかありませんが、ストレッチに関しては以下の2つがおすすめです。
- 片方の腕を反対側へ引っ張って、菱形筋を伸ばす
- 両手を体の後ろで組んだ状態で胸を張り、菱形筋を縮める
筋肉を伸ばすだけでなく、同時に縮めることで、ストレッチ効果を高めることができます。
1−3. マットレスが原因となるケース
3つ目のケースの、マットレスなどの敷寝具が肩甲骨にコリや痛みを起こしている場合、以下のような不良マットレスが原因となっています。
- マットレスに体が沈み込みすぎて寝姿勢が悪くなってしまう
- マットレスが硬すぎて肩甲骨を物理的に圧迫している
1つ目の「体が沈み込みすぎるマットレス」とは、以下のイラストのようなマットレスのことです。寝姿勢が悪くなることで背骨が歪み、菱形筋を疲れさせることがあります。腰も落ち込むことになると思うので、肩甲骨だけでなく腰の重みや痛みを生じさせる恐れもあります。

この場合、なるべく早くマットレスを買い換えることをおすすめします。
2つ目の「硬すぎるマットレス」で骨が圧迫されるのはイメージ想像しやすいと思います。肩甲骨だけでなく、腰の仙骨なども同じく痛めやすいです。特に、痩せ気味の体型の人は骨が出張っている分、圧迫を受けやすいです。

この場合、マットレスの上にトッパーなどを敷いて、体圧分散性を高めて圧迫を減らすことに努めましょう。マットレスを買い換えるよりも手軽で、金銭的負担も少ないです。
こちらのページ『マットレストッパーの正しい使い方!と選び方・扱い方のコツ』でおすすめのマットレストッパーを紹介しているので、あわせてご覧ください。
もしくは、肩甲骨までカバーする大きな枕を使って寝るのも一手です。どういう具合なのか、こちらのページ『大きい枕で快適ベッド生活!おすすめの使い方』をご参考にしてください。
※症状がひどければ整形外科医への受診を
もし肩甲骨の痛みが強かったり、長く続く場合、専門医に診てもらうことをおすすめします。
病院には抵抗がある人もいるかもしれませんが、そこまで面倒なことをする訳でなく、以下のような流れで症状を診てもらえます。
- 問診
- 身体所見
- (基本的な)画像検査
- (必要に応じて)追加検査
- 診断
痛みが激しい場合は、何かしらの疾患の可能性もあるので、整形外科などでしっかり診てもらうことをおすすめします。
最後に
あなたの肩甲骨の不快感の原因が突き止められことと思います。
ご紹介の内容で、あなたの肩甲骨が快調になることを陰ながら応援しています。