
こんにちは、加賀照虎です。
楽しみにしていた高反発マットレスが届いて、ウキウキしながら開封したところ、
「なんか臭う・・」
「このニオイ、化学薬品・・?」
など心配になったことはないでしょうか。
健康に悪影響がないか心配ですよね。
そこで本日は「高反発マットレスが臭い、その原因と対策」についてお話しします。
1. 高反発マットレスのニオイの原因とは
新しく届いた高反発マットレスから薬品臭がする場合、その原因は以下の3つだと考えられます。
- ウレタンフォーム原料に不備がある
- ウレタンフォームを乾かす時間が不足している
- 梱包時にニオイがこもった
まず第一の理由が原料です。
ウレタンフォームは様々な化学原料を混ぜて作られています。
その原料の品質やバランスが悪いことで臭気が強くなることがあります。
原料の中でももっともニオイに影響を与えるとされているのが「アミン」です。
軟質ポリウレタンフォームの臭いの主成分は触媒として使用されている第3級アミン類です。これはポリウレタンフォーム製造時0.05~0.5%の濃度で添加され、製造時の熱により大半は揮発しますが一部フォーム中に残存し、これが軟質ポリウレタンフォームを開梱した時に臭いとして残っていることがあります。
(引用:日本ウレタン工業協会)
ただ、いくら良質な原料を使っているとしても、ニオイがゼロになることはありません。
どんなに良いウレタンフォームでも鼻を近づければニオイはします。
部屋中にニオイが広まったり、仰向けで寝ているのにニオイがするとなるとやや問題ですが。
2つ目の理由に臭気飛ばしが不十分なことがあげられます。
通常、ウレタンフォームは発砲された後、数日~1週間乾かす期間が設けられます。
発砲後のウレタンフォームはすぐに加工できないからでもありますが、臭気を飛ばすためにも一旦寝かせる工程が入るのです。
この期間が不十分だと、臭気が強まります。
3つ目の原因が梱包です。
ウレタンフォームが高反発マットレスに仕上げられた後、圧縮梱包されると通気性がないのでニオイがこもりやすくなります。
通常、圧縮梱包のためにニオイが問題となることはありませんが、上記2つの理由により、臭気が強いマットレスを密封してしまうとニオイ問題となることがあります。
1−1. ニオイの少ない高反発マットレスの選び方
ここまで読み進めていただくと「そんなニオイのする化学原料って安全なの?」と心配になられると思います。
日本ウレタン工業協会の言葉を借りると、
しかし、その濃度は非常に低いので、人体への影響はほとんどないと言えましょう。ただしその臭いに違和感を感じ、気分が悪くなると判断された場合は、日陰で充分風に曝してから御使用下さい。
(引用:日本ウレタン工業協会)
つまり、極々少量のため問題となることはほとんどないということです。
とはいえ、出来るだけニオイの少ない安心して寝られるものを選びたいですよね。
そのような場合、「エコテックス規格」を取得していることを目安にしましょう。
エコテックス®スタンダード100とは、繊維製品およびその関連製品に特定芳香族アミンなどの身体に有害な物質が含まれていないことを証明する、全世界共通の「繊維製品の安心・安全の証」です。
(引用:一般財団法人ニッセンケン品質評価センター)

第三機関がチェックするので誤魔化しが効きません。
私どもも海外メーカーを選定するときには必ずエコテックス認証(もしくはSGSなどの品質検査機関による証明)があるか確認します。
むしろ、そうでないと怖くて取引できないです。
もしあなたが今後高反発マットレスを購入するのなら、製品の紹介ページや冊子にエコテックスなどの品質検査機関の水準をクリアしているか確認してみてください。
そうすれば極力ニオイが少ないものをお選びいただけます。
1−2. 臭い高反発マットレスの対処法
高反発マットレスのニオイに耐えきれない場合、以下のことをお試しください。
- 風通しの良いところで換気する
地味ですがこれが一番の対策です。もしマットレスの側生地が取り外せるのであれば、ウレタンフォームを裸にして通気させると効果大です。そのまま1~2日置いておけば大分ニオイを飛ばすことができます。 - 側生地を洗う
側生地にウレタンフォームのニオイが染み付いていることがあります。可能であれば側生地を取り外して洗濯してニオイを洗い流しましょう。側生地が取り外せないのならファブリーズなどでニオイを誤魔化しつつ空気に晒しましょう。
※ニオイの感じ方には個人差がかなりある
弊社が販売している高反発ウレタンマットレスを例にあげると、エコテックス規格をクリアしていましウレタンフォームは発砲後に数日通気させてから製造工程に移るようになっています。
それでも稀に、ウレタンのニオイが気になるという声をいただくことがあります(1000件に1件ほどなので本当に稀です)。
そのような場合は返品を承ってこちらでニオイチェックするのですが、その商品が特別にニオイが強かったなんてことはないので、やはり個々人の嗅覚の差が大きいかと思われます。
なので、化学臭にとても敏感な方はウレタンマットレスは避けられたほうがいいかと思います。
最後に
高反発マットレスのニオイの原因と対策についてご理解いただけていれば幸いです。
なお、以下のページであなたに合った高反発マットレスを選ぶポイント(硬さ、厚み、生地、耐久性など)とおすすめブランドを紹介しているのであわせてご参考にしてください。
関連記事
また、「高反発マットレス」に関するページを以下にまとめましたので、気になるトピックがあればあわせてご参考にしてください。
■あわせて読んでおきたい「高反発マットレス」の記事
①最高の高反発マットレスを選ぶ5つのポイントとおすすめブランド
②高反発マットレスとは|素材別の特徴と寝心地を解説
③低反発と高反発の違い、あなたに合うマットレスはどっちか
④高反発マットレスが原因で腰痛に。避けるための3つの知識
⑤高反発マットレスの厚みと硬さは「体重」を元に考える
⑥高反発マットレスのニュートン数をアテにしたらダメな理由
⑦高反発マットレスは「密度」=「耐久性(寿命)」
⑧高反発マットレスの表面、フラットとプロファイルの違いとは
⑨賢くお買い得に!高反発マットレス7つの比較ポイント
⑩高反発マットレスの通気性には期待してはいけない理由
⑪高反発マットレスはやっぱり三つ折り?メリットとデメリット
⑫高反発マットレスに敷きパッドは必須!季節別の選び方
⑬お店でマットレスの試し寝をする時の5つのチェックポイント
⑭マットレスでシングルサイズを選ぶ時の注意点
⑮【高反発マットレスVS敷布団】特徴と寝心地の違いとは
⑯高反発マットレスのダニ対策!素材別に解説
⑰高反発マットレスが臭い?その原因と対策について
⑱高反発マットレスのお手入れ方法
⑲高反発マットレスを処分!賢く安く捨てる方法