掛布団

多素材との比較でわかる!羽根(フェザー)掛け布団の特徴

掛け布団を選ぶとき、「羽根(フェザー)の掛け布団って気持ちよく使えるのかな?そもそも羽毛布団と何が違うんだろう?」と疑問に感じることはないでしょうか?

羽根布団があなたに合っていれば幸いですが、残念ながらそうでないこともあります。

そこで本日は「羽根(フェザー)掛け布団と多素材との比較」についてご紹介します。羽根素材と他の素材の特徴と比べてみることで、あなたに合った掛け布団がより選びやすくなります。ご参考にしてください。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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1. 羽根(フェザー)掛け布団の特徴を他の素材と比較

まず最初に、羽根布団が他の素材のものと比べてどうなのか、以下の5つのポイントで評価しました。

  1. 保温性(温かさ)
  2. 吸湿性(汗を吸い取る力)
  3. 放湿性(吸った汗の乾きやすさ)
  4. ドレープ性(体へのフィットのし易さ)
  5. 価格
素材画像 保温性  吸湿性  放湿性 ドレープ性価格目安
羽毛
(ダウン)
down-materials
羽根
(フェザー)
feather-material-for-quilt
ポリ
エステル
綿
(コットン)
cotton1
真綿
(絹/シルク)
silk1
羊毛
(ウール)
wool1

ちなみに、羽根(フェザー)布団と羽毛(ダウン)布団の違いはご存知でしょうか?

それは羽根と羽毛の比率(ダウン率)によって決定されます。羽毛(ダウン)の比率が51%以上だと羽毛布団となり、羽根(フェザー)の比率が50%以上だと羽根布団となります。

 羽毛(ダウン)羽根(フェザー)
画像down-materialfeather-material
風合いふわふわ芯がある
保温性
重量
フィット性
獣臭
価格

1−1. 羽根(フェザー)掛け布団のメリット

上記の◎◯△の評価を実際の使用感としてわかりやすく、具体的にメリット・デメリットに分けて説明していきます。まずメリットはと言うと、

  • 保温性はほどほどで適度に温かく快適
  • 吸湿性も十分あるのでムレにくい
  • 比較的にお手頃な価格

羽根素材は保温性だけでなく吸放湿性もあるので、寝具の素材としては悪くありません。

1−2. 羽根(フェザー)掛け布団のデメリット

ただ、以下にあげるデメリットが人によってかなり好き嫌いの分かれるポイントとなります。

  • 羽毛のようにふわっふわではなくガサガサしている
  • フェザーが擦れるバサバサとした音がする
  • 羽根は羽毛よりもニオイが強いことが多い
  • クリーニングやコインランドリーの利用を拒否されることがある

眠るときの音環境に敏感な人は寝返りをするとガサガサと音がするのを嫌いますし、ニオイに敏感な人は羽根や羽毛の獣臭を非常に嫌います。また、羽根布団は羽根の骨(羽軸)が側生地を突き破る恐れがあるため、クリーニングだけでなくコインランドリーでの洗濯も拒否されてしまうことがあります。

Laundromat

ただ、これらのポイントが気にならないのであれば、羽根素材の布団で気持ちよく寝ることができます。

1−3. 羽根(フェザー)の掛け布団を選ぶなら側生地に注意

羽根布団を選ぶのなら、羽根素材だけでなく、側生地の素材にもこだわっていただきたいです。掛け布団の生地は綿100%、妥協をしても、綿80%ポリエステル20%のものを選びましょう。

polyester

いかに羽根素材に適度な保温性や吸湿性があると言っても、布団の側生地がポリエステル100%では中材の機能がいかに良くても意味がなくなってしまいます。

特に、羽根布団や羽毛布団は、ちぎれた羽根や羽毛のファイバーが内部から吹き出さないよう、側生地が高密度に織られた上に目潰しをするので、ただでさえムレやすいのです。にもかかわらず、生地がポリエステル100%だと、布団内部は蒸し風呂のようになってしまいます。

1−4. 羽根(フェザー)掛け布団をおすすめか?

ここまで羽根布団のメリットとデメリットについて説明して上で恐縮ですが、「結局のところ、羽根布団はおすすめか?」と言われると返答に困ります。

というのも、羽根布団自体が羽毛布団の下位互換製品として認識されているため、メーカーもなるべく安く作らないと「羽根布団なのに3万円?それなら羽毛布団を買います!」と消費者にそっぽを向かれてしまう(もしくは卸先のバイヤーに買ってもらえない)という現状があり、側生地がポリエステル85%綿15のような良質な眠りがあまり期待できないものが多いためです。

 ダックグース
画像duckgoose
体のサイズ小さめ大きめ
羽毛のサイズ小さめ大きめ
保温性普通高い
食事雑食草食
獣臭強い弱い

また同じく、グース(草食のためニオイが少ない)ではなくダック(雑食ためのニオイが強い)のフェザーが使われることがほとんどのため、獣臭がかなり強烈なものが多いです。このニオイは使っていくうちに低減していくこともありますが、寝汗や湿気などで湿ることで強まることもあります。

このように背景から、羽根素材の掛け布団はあまりおすすめできないのです。


最後に

羽根布団がどのようなものかご参考になっていれば幸いです。羽根布団ではなく羽毛布団がおすすめです。

なお、以下のページで最高の羽毛布団を選ぶために考えるべきポイント(ダウン率、ダウンパワー、充填量、水鳥の種類、側生地の品質など)とおすすめの羽毛布団についてまとめて解説しています。是非あわせてご参考にしてください。

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