ダニ

【実験データ】家庭の洗濯でダニは死ぬ?死なない?その真相は!

「寝具のダニって洗濯機洗いで死ぬのかな?それとも死なないのかな?」と疑問に感じることはないでしょうか?

結論からいうと、

  • 薄いシーツやカバーなどは90%前後
  • 厚いタオルケットや毛布となると50%前後
  • 布団となると40%前後

ほどのダニを洗い落とすのが限界です。

お気持ちわかります。せっかくなら寝具から完全にダニを一掃したいですよね。

そこで本日は、『家庭の寝具を洗濯機でどの程度ダニ除去できるのか、そして、一掃するための方法』をご紹介いたします。

※もし布団にダニが繁殖しているようでしたら、こちらのページ「【布団のダニ退治方法】おすすめ11選と再発予防3ステップ」で対策方法について詳しく解説しているのでぜひあわせて参考にしてください。
著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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1. 洗い物別|洗濯によるダニ除去効果

ダニの専門家が洗濯機洗いによるダニの除去率を調べた実験があります。

  • 薄い寝具と衣服(シーツ、カバー、衣類)
  • 厚みのある寝具(毛布、厚いタオルケット)
  • 掛布団・敷布団

の3つに分けて調べられました。

 ダニ
除去率
ダニアレルゲン
除去率
評価
シーツ、
カバー、衣類
90%ほぼ100%ダニが生地に潜り込む余地がないため、
洗濯機の水流でほぼ全て洗い流すことができる。
毛布、
厚いタオルケット
50%90~100%家庭用洗濯機で50%程度のダニは除去でき、
ダニアレルゲンはほぼ大半を除去できる。
掛け敷布団40%90%布団の中綿に潜り込んだダニは専門業者による
丸洗いでも簡単には除去しきれない。

(参考:『住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染』吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著、『室内微生物汚染 ダニ・カビ完全対策』 小峰裕己 編著)

厚みのあるものになればなるほど、ダニは内部に潜り込む余地があるため、洗濯で除去するのは困難になります。

以下、個別にポイントを交えて解説していきます。

※注:ダニとは生きているダニを意味し、ダニアレルゲンとはダニの死骸、糞、抜け殻を意味します。ダニの被害は刺すことですが、ダニアレルゲンはアレルギーを引き起こす原因となるので、それぞれきちんと除去されなければいけません。詳しくはこちらのページをご参照ください。→『これで絶滅!ダニの発生原因、症状、駆除、予防の総まとめ』

1−1. シーツ、カバー、衣類|洗濯でほぼ全てのダニを除去可能

シーツ類に付いているダニは通常の洗濯で90%以上除去することができる、と報告されています。

シーツ類に付着したダニは、90%以上洗濯で洗い落とされますので、洗濯頻度は高いほうがよいようです。

(引用:『住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染』吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著)

一層生地の布団カバーやシーツの他にも、薄手のパジャマや衣類であれば、ほぼ同様の除去効果が見込めると考えて良いでしょう。

また、ダブルガーゼ生地や薄手のタオルケットとなると、この数値よりも多少は劣るものの、大方のダニは除去できると考えられます。

1−2. 毛布、暑いタオルケット|洗濯で50%程度ダニ除去可能

毛布や分厚いタオルケットの場合は、ほぼ半数のダニを洗濯により洗い落とせます。

洗濯方法は至って普通で、「市販洗濯機による丸洗い、12分間洗浄後、脱水と5分間すすぎを2回繰り返し、自然乾燥」です。その結果、

第2工程の家庭用洗濯機では、50%の部分で半分以上のダニ数が減少していた結果になりました。

(引用:『住まいQ&A 寝室・寝具のダニ・カビ汚染』吉川翠、戸矢崎紀紘、田中正敏、須貝高、生協・科学情報センター 共著)

毛布のダニは洗濯では落としにくいと言われますが、50%以上除去できるので効果ありと考えても差し支えないです。

一方、ダニアレルゲンは水溶性の物質なので、液体に浸れば簡単に流されていきます。

毛布などの洗濯でも、ほぼ全てのダニアレルゲンが除去されています。

1−3. 掛敷布団|洗濯機洗いではダニをあまり除去できず

しかし布団となると、家庭用の洗濯機ではあまりダニを除去することが出来ません。

というのも、ダニは布団内部の中綿に潜んでいるから、洗い流すのが難しくなるためです。

以下のデータは、専門業者による布団丸洗いの前後でダニとダニアレルゲン(糞)の数を比較したものです。

実際、布団を丸洗いした研究結果を表3.8に示すが、アレルゲンは90%程度除去されているし、虫体でも40%程度の除去が可能としている。

(引用:『室内微生物汚染 ダニ・カビ完全対策』 小峰裕己 編著)

近年、第三者機関による洗濯実験が行われていないため多少古いデータになり申し訳ないですが、現在の布団丸洗いサービスであればより多くのダニを除去できるはずです。

しかし、家庭用の洗濯機となると話は別です。いくら最新の家庭用洗濯機といえども、一昔前の布団丸洗いサービスよりはダニ除去効果は低いと考えられるので、布団の家庭での洗濯効果はあまりないと考えて良いでしょう。

※注:布団丸洗いと一口に言っても方式によってはダニ除去効果が変わります。布団クリーニングでダニ除去をお考えの方は『布団クリーニングでダニ除去する際の概要と注意点』をご確認ください。

1−4. ダニを一掃するには高温洗濯を行う

ここまで読んでお分かりの通り、シーツやカバー類はともかく、厚みのある寝具にひそんでいるダニを洗濯機で洗い落とすのには限界があります。

そこでおすすめしたいのが、60℃での高温洗濯です。

同様に、コナヒョウヒダニをビニール袋に入れて50℃に加熱すると、10分間以内に死亡した。

(引用:「家屋内生息性ダニ類の生態および防除に関する研究 (8)」 吉川 翠)

寝具のダニは50℃の熱では10分以内に絶命し、60℃の環境下では即死すると報告されています。

自宅の洗濯機が高温設定できればよいですが、もし不可能な場合は、コインランドリーを利用するとよいでしょう。


まとめ

洗濯機洗いによるダニの除去率をまとめると、

  • ダニ除去ほぼ可能:布団カバー、シーツ、パジャマ、衣類
  • ダニ除去50%可能:毛布、ブランケット
  • ダニ除去不可能:掛け敷布団

となります。

厚みある布団などのダニは洗い落せないので熱の力で退治してから、洗い流すようにしましょう。

また、高温洗濯でダニを退治して洗い流す方法以外にも、こちらのページ『手軽で効果抜群!布団の正しいダニ退治方法』で10通りの布団のダニ退治方法から、効果的なものをご紹介しているのであわせてご参考にしてください。

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