
「軽くて薄くてコンパクトで、使い勝手の良いマットレスが欲しい。
でも、マットレスの厚みとか素材とか、どんなものがいいのか分からない・・・」
とお悩みではないでしょうか。
まずは「あなたの体重」をベースに「マットレスの厚み」を考慮しなければなりません。そうでないと腰を痛める恐れがあります。その他にも、マットレスの素材や折りたたみの可否なども大切な検討ポイントです。これらの点を具体的に考えることで寝心地・使い勝手により満足した一品を選ぶことができます。
そこで本日は「軽量薄型マットレスのコンパクト性を重視した選び方のコツ」についてご紹介します。
1. 薄型軽量マットレスの厚みは使用者の体重と勘案する
すごく大事です。
薄型のマットレスとはいえあまりにも薄すぎると底つき感といって腰がフローリングなどの床に付いてしまいます。そうなると床の硬さのために腰を痛めてしまう恐れがあります。
そのため、マットレスにはある程度の厚みがなくてはいけません。その「ある程度の厚み」がどれくらいなのかについては、あなたの体重をもとに考えるようにしましょう。
- 30kg: 5cm前後の厚みが適切。基本的にこの程度の厚みのものは、マットレスではなくマットレストッパーと呼ばれます。大人がここまで薄いものの上で寝ると腰を痛める恐れがあります。
- 60kg: 7cm前後の厚みが適切。マットレスとしてはもっとも薄い部類に該当します。敷布団のように三つ折りにできるものが多く、折りたたむとかなりコンパクトになります。
- 80kg: 10cm前後の厚みが適切。中柄の大人が寝るには必要最低限これくらいの厚みがあると安心です。敷布団ほどコンパクトにはなりませんが、折りたためるものがおすすめです。
それでは、マットレスのそれぞれの厚みについて、利用シーンなどを含めたより具体的な評価をしていきます。
1−1. 5cm厚のマットレス(トッパー)は基本的に大人向けではない
薄型マットレスとして販売されることのある5cm厚のマットレス(トッパー)ですが、大人が日常使いするのはおすすめできません。薄すぎて腰が床につき遅かれ早かれ腰を痛める恐れがあるからです。

ただ、例外的なケースもあります。
例えば、キャンプ用、車中泊用、研究室での仮眠用など、コンパクト性を何よりも重視しており、たまにしか使わないため寝心地に妥協できるのなら、5cm厚のマットレストッパーを活用するのもありです。
私自身、5cm厚のマットレストッパーの上でテストとして何度か寝たことがありますが、やはり腰にやや圧迫を感じるので快適ではありませんでした。仮眠くらいならできるかな、というのが正直な感想です。
1−2. 7cm厚のマットレスは敷布団のように薄くて軽量
大人が日常使いするマットレスで薄くて軽いものを選ぶのなら、少なくとも7cm以上厚みがあるものがおすすめです。
それでも体が大きい人が7cm厚のマットレスの上に寝ると底つき感があるので、どこまでコンパクト性を重視するのか、寝心地と使い勝手を天秤にかけなければいけません。
私自身、子供用の7cm弱のマットレス(?)の上で子供と一緒に何度か眠ったことがありますが「眠れなくはないな」という印象でした。ただ、体重が60kgくらいあるので横向きになると、腸骨(腰の側面にある骨)が床について圧迫感があるので仰向きのままでしか寝られませんでした。

また、このサイズのマットレスは敷布団と同じように折りたたむことができます。
シングルサイズだと100×33×21cmとなるので、押入れにもしまうにしてもかなりコンパクトに収納させられます。重量も5.5kg前後と軽量なので使い勝手も良いです。来客用マットレスのように基本的には収納しているがいざという時にはある程度しっかり使えるものは、少なくともこれくらいの厚みがあると良いでしょう。
1−3. 10cm厚のマットレスはコンパクト性が落ちるものの寝心地は十分
マットレスの厚みが10cm前後となるとコンパクト性はほどほどになります(とはいえ厚みが30cmもあるベッドマットレスと比べると十分コンパクトですが)。押入れにしまうことは不可能ではありませんが、占有スペースがやや広くなってしまう嫌いがあります。
その代わり寝心地は十分頼もしくなります。大柄の人でもおおかた満足のいく寝心地です。例えば、弊社が取り扱っている厚み10cmの高反発ウレタンマットレスを例にしますと、体重80kgの大人が横向きに寝転んでも底つきを感じられないほどでした。ただ、重さは8kgくらいになるため、敷布団のように毎日押入れにしまうような使い方はやや面倒に感じられるかと思います。
2. 軽量薄型のコンパクトマットレスを選ぶときの注意点
薄型軽量マットレスを選ぶ上で素材、構造、使い方についていくつか注意点があるので順に説明していきます。
2−1. スプリングはNG!高反発ウレタンもしくはエアー(空気)がおすすめ
薄型軽量マットレスを検討しているのなら、素材は高反発ウレタンもしくはエアー(空気)のどちらをおすすめします。
理由は軽いからです。より厳密に説明するなら、これら2つの素材はその特性上、軽くても十分な寝心地を作り出すことができるからです。
例えば、厚みが10cmある低反発ウレタンマットレスでも7kg前後の軽いものを作ることはできます。しかし、その分密度が低くスカスカなためすぐにへたれてしまいます。
重さ | マットレスの種類(10cm厚) |
3kg | エアーマットレス |
8kg | 高反発ウレタンマットレス( |
10kg | 高反発ファイバーマットレス |
11kg | 低反発ウレタンマットレス |
15kg | ラテックスマットレス |
マットレスの重量が10kgを超えてくるとさすがに重くて、コンパクトに折りたたんだり動かしたりするのが億劫になってきます。持ち運んだりすることを考えているのなら特に高反発ウレタンもしくはエアー素材のマットレスがおすすめです。
2−2. コンパクト性を重視するなら折りたたみ、もしくはロール収納可能なものがおすすめ
コンパクトに収納できることをマットレス選びの主軸に考えているのなら、折りたたみ仕様もしくはロール収納が可能であることを条件に入れましょう。
ちなみに、折りたたみといってもいくつか種類がありますが、三つ折りが一番おすすめです。
二つ折りや四つ折りのマットレスは、折り目がちょうど腰のあたりに位置するため不快に感じられることがあるからです。個人差のあることですが私はおすすめしません。

なお、ロール収納については、高反発ウレタンマットレスなら厚みが5cm以下であれば基本的に巻き上げることが可能です。
元々、マットレスにバンド紐がついていないものでも、ビニール紐で縛ってロール状態にさせられます。

2−3. 薄型マットレスをすのこベッドの上で使うなら注意が必要
もし厚み5cm前後の薄型マットレス(トッパー)をすのこベッドの上で使おうかと考えているのなら、すのこのデコボコ感が背中に伝わる可能性があるのでお控えください。
私の経験上、マットレスの厚みが8cm以上だとすのこの上でもデコボコ感が伝わらず寝られます。ただ、体重が80kg以上あるのならより厚みがあるほうが無難かと思います。
2−4. マットレスの上に薄型マットレスっているの?
広告などで「マットレスの上に薄型マットレス(トッパー)を敷こう」と喧伝されることがあるため、マットレスの上に薄型マットレスを敷かなければいけないのかと疑問に思われることがあると思います。
結論から言うと、既存のマットレスの寝心地に不満がなければマットレストッパーは不要です。マットレストッパーはマットレスがへたって硬化して寝心地が悪くなったときや、新品だけど寝心地が硬すぎるマットレスに対して補助的に付け加えるものだからです。
3. おすすめの薄型のコンパクトマットレス
それでは薄くて取り扱いのしやすいコンパクトなマットレスについてご紹介していきます。

製品:快眠タイムズ オアシス敷布団
価格:24,000円
サイズ:98×195×8cm
【商品ページはこちら】
もちもちの一層目と、しっかりめの二層目の多層構造ウレタンフォームで、雲の上のような寝心地を再現しました。試作開始から1年半、素晴らしい寝心地に仕上がりました。たった8cmの厚みとは思えないほどの、体圧分散性とサポート性です。
自社製品のため恐縮ですが、ほどよく柔らかい寝心地を好む人にイチオシです。主に床の上で使うことを想定したフロアマットレス仕様です。折りたたみが簡単なバンドを裏面に付けています。

製品:セルプールハイブリッドマットレス
価格:39,000円
サイズ:98×197×8cm
【ブランド紹介ページはこちら】 / 【セルプール紹介ページはこちら】
自社製品で恐縮ですが、トップクラスの弾力性(反発弾性63%)を持った高反発ウレタンマットレスです。厚みがたった8cmの薄型マットレスですが、ウレタン密度が50Dとずば抜けて高いので、見かけによらずしっかりと体をサポートします。また、ウレタンフォームが吸放湿するため、ウレタンマットレスなのにムレにくいという素晴らしい性能を持っています。私は自宅でベッドマットレス(備え付けだから変えられない)の上にこれを敷いて寝ています。心から惚れ惚れする寝心地です。

製品:エコラテ エリート 三つ折りマットレス
価格:16,990円
サイズ:98×195×10cm
【商品ページはこちら】
私どもが一から企画した高反発ウレタンマットレスです。低価格マットレスの決定版だと自負しています。厚みが10cmあるので敷布団のように毎日押入れから出し入れするのは大変ですが、三つ折り状態にして部屋の隅にコンパクトにして置いておくには便利です。

製品:エコラテ エリート トッパー
価格:9,990円
サイズ:98×195×6cm
【商品ページはこちら】
上記と同シリーズのマットレストッパーです。この上にそのまま寝るにはやや寝心地に不満を感じられると思いますが、車中泊やキャンプなどのたまにの機会でしたら悪くはないと思います。

製品:キャンピングマット2.5w
価格:25,800円(税別)
サイズ:77×198×6.2cm
【製品紹介ページはこちら】
完全にキャンプ用でしたらこちらのエアーマットレスがおすすめです。普通のマットレスと異なり横幅が77cmとコンパクトに設計されていますし、空気を抜いて巻くと20×85cmの筒状に圧縮収納することができ持ち運びがとても楽です。一般的なエアーマットレスと違い上部にウレタンフォームが詰められているので体圧分散性があり寝心地が快適になるよう設計されています。
最後に
あなたに適切な軽くて薄いコンパクトマットレスを選ぶための目安になっていれば幸いです。