ダニ

出費なしで刺され知らずに!家庭のダニ予防法

ダニに対してアレルギーをお持ちだと、ダニを繁殖させないよう様々な努力をされていることと思います。

ただ、自己流の方法ではどれくらいダニ予防ができているか不安になることはないでしょうか?

特に、布団の中で痒みを感じたり、鼻づまりなどの症状が出ると、寝入りばなをくじかれてイヤですよね。

そこで本日は、寝具製造業者でもある私が、ダニの生体にもとづいた快眠のための「家庭のダニ予防」で費用がかからないものをご紹介します。

著者情報
加賀 照虎

加賀照虎(上級睡眠健康指導士)

上級睡眠健康指導士(第235号)。2,000万PV超の「快眠タイムズ」にて睡眠学に基づいた快眠・寝具情報を発信中。NHK「あさイチ」にてストレートネックを治す方法を紹介。
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1. ダニの発生メカニズムから考える予防法

ダニ予防を考える上で、どのような状況下だとダニが繁殖するのかを知っておくと役に立ちます。

そもそもダニ自体は家庭のあちらこちらに少なからず生息している身近な存在なのですが、生息環境が高湿度(60%以上)で暖かい温度(20~30℃以上)になり、かつ、豊富な栄養源が揃う ことで大繁殖してしまい問題となります。

特に敷布団とマットレスは、これら3つの要素を揃えやすいため、最大のダニの繁殖地となってしまうのです。

  • 湿度 ← 寝汗による湿り(夏)、部屋の湿気
  • 温度 ← 人の体温、気温(夏)
  • 栄養 ← 剥がれ落ちた皮膚、皮脂、フケ、アカなどの老廃物

ベッド以外にも、絨毯やカーペット、畳なども3つの要素を揃えやすいので、ダニが発生しやすいポイントになります。

しかし、ダニ発生の3大要素とはいえ、温度に関しては避けられない要素なので(冷房を付けっぱなしにするのは非現実的ですよね)、「湿気を溜めないこと」「ダニに栄養源を与えないこと」 の2つのポイントに焦点を当てて、ダニ予防をすることが大切です。

それでは次に、なるべく手軽で費用がかからずにできるダニ予防法をご紹介していきます。

ダニが大繁殖してしまう原因と詳細、アレルギーの詳細などはこちらのページ『これで絶滅!ダニの発生原因、症状、駆除、予防の総まとめ』でお伝えしているので併せてご参考にしてください。

マットレスと布団のダニ予防対策

おすすめのお手入れ対策を8つご紹介します。念入りに行っていただければ、ダニが発生する可能性を大幅に下げられます。

①寝室を換気する

寝室の空気が湿って淀んでいるとダニが発生しやすなります。なので、(雨の日以外は)寝室の窓を開けて換気をしましょう。雨天が続く日は、エアコンの除湿モードで部屋を湿度を下げましょう。

②マットレスは床に直敷きはしない

マットレスの床への直敷き使用は非推奨です。もし直敷きするなら出来れば毎日マットレスを壁に立て掛けるようにして、マットレス底面の湿気を発散させましょう。

③布団の敷きっぱなしは厳禁

敷布団は出来る限り毎日押し入れにしまいましょう。床に敷きっぱなしにしていると湿気が溜まりやすくなります。また、週に1度で良いので日陰干しできると理想です。

④マットレスの底面へ空気を送る

ベッドでマットレスを使っていても油断大敵です。月に1度はマットレスの片側を上げて底面の換気を行いましょう。

扇風機・エアコンの風を当てることでより効果が増します。寝室の湿度が高くなるシーズンは2週間に1度は行うと尚良いです。

⑤ベッドは壁から10cm離す

ベッド・マットレスは壁から10cm離して配置しましょう。壁と密着していると通気が悪くなるので、マットレスだけでなく壁にカビを生やす可能性もあります。たった10cm離すだけでも風が通るようになるので、カビを生えにくくします。

⑥シーツはこまめに取り替える

湿度が高くなるシーズンは2,3日に1度、ベッドシーツを取り替えられると理想的です。空調が管理されている場合や、寝汗をあまりかかないという場合でも、少なくとも週に1度は取り替えましょう。

⑦清潔に保つ

シーツを敷いているとしも、布団・マットレスの上での食事は控えましょう。また、あなたの体から出る老廃物は溜まっていくので、こまめに掃除機で掃除しましょう。

⑧掛け布団はめくっておく

起床時、マットレスの表面は寝汗で湿っています。掛け布団やブランケットで覆ってしまうと乾きが悪くなるので、掛け布団などは足元の方にどかしておきましょう。

家具のダニ予防対策

布団を畳に敷いていたり押入れにしまっている場合は、これらの箇所も同様にダニ予防しましょう。

①畳を干す
②畳、絨毯、カーペットの掃除
③押入れの換気
※観葉植物はほどほどに

以下、それぞれの詳細をご説明します。

①畳を干す

1年に1度で良いので、畳を天日に干して乾燥させましょう。

外に干すことができない場合は、畳の下に缶などを挟んで底上げした状態でエアコンの除湿モードで換気してあげましょう。また、畳の上にカーペットや絨毯を敷いていると湿気がたまりやすくなるので控えましょう。

②畳、絨毯、カーペットの掃除

少なくとも2週間に1度は掃除機を掛けて清潔に保ちましょう。もし、畳や絨毯、カーペットの上で食事をする場合は、週に2度を目安に掃除機をかけることをおすすめします。

濡れ雑巾で畳を拭いてしまうと畳が湿り、ダニが繁殖しやすくなるのでお控えください。

③押入れの換気

押入れに湿気が溜まらないよう、モノを入れすぎずに整理整頓しましょう。

また、ホコリが押入れないに溜まっていたら出しましょう。押入れが湿気っていたらエアコンや扇風機の風を当てて換気しましょう。

※観葉植物はほどほどに

観葉植物が多いと、どうしても室内の湿度は高くなりやすいです。

1部屋に対して1~2つの観葉植物なら大きな影響はないのですが、それ以上となると部屋が湿っぽくなる原因になります。

ダニ予防を徹底するのなら、ダニが発生しやすい6~8月の間は観葉植物達をベランダなどの屋外に一時的に移しましょう。

ペットのダニ対策

また、「湿気とダニへの栄養源」とは別になりますが、ペットを室内飼いしている場合、ペットがダニを持ち込む役割を果たす こともあるので注意が必要です。以下のダニ予防をしましょう。

①ブラッシング
②草むらに入れない

①ブラッシング

屋外から屋内に入る際に目の細かなモノでブラッシングしてあげましょう。ダニやノミが付いている場合に落とすことができます。

②草むらに入れない

犬の散歩中に草むらに犬を入れていませんか。草むらにはマダニという通常の屋内にいるダニよりも強くて危険なダニがいるので、草むらにいれないようご注意ください。

ペットのダニ予防でコストがかからずに出来るものはあまり多くありません。もしもの場合はペット用防ダニシャンプーを使うなどして防いであげましょう。


2. ダニ予防掃除がもたらす効果

ダニ予防のためにしっかり掃除をすることで、ダニの繁殖を防ぐことはもちろん、ダニアレルゲン(ダニの死骸、糞など)を除去することで、アレルギー症状が改善するとも報告されています。

気管支喘息患者4名に連日の掃除を指導し、1名についてはカーペットの除去、全寝具の更新も行った結果によれば、ダニ密度が比較的低く、軽症であった症例3,4番では、連日掃除によって症例が改善し、掃除によるアレルゲン除去の影響が大きいことが推察された。

(引用:『室内微生物汚染 ダニ・カビ完全対策』 小峰裕己 編著)

つまり簡単に言うと、アレルギー症状が比較的軽症であった2名は毎日のこまめな掃除により症状に改善し 、ステロイド依存性のある重症患者でもカーペットをフローリングに変更し、寝具を買い換えることにより症状が改善された、ということです。

掃除をしっかりすることは、ダニの繁殖をおさえるだけでなく、ダニアレルギーの症状を和らげるためにも大切なのです。


3. ダニ予防グッズ

出費なしで出来るダニ予防法のご紹介でしたが、要望にお答えしおすすめのダニ予防グッズをご紹介します。

ダニ最大の繁殖地となる敷布団、マットレスのダニ予防法なら、迷わず防水プロテクターの使用をおすすめします。

プロテクト・ア・ベッド マットレスプロテクター
プロテクト・ア・ベッド マットレスプロテクター

製品:Protect-A-Bed 布団・マットレスプロテクター
価格:5,500円
【購入ページはこちら】

ベッドシーツの代わりに(併用もOKですが)敷くだけでダニ予防ができます。敷布団・マットレスに寝汗、フケ、アカなどが溜まらないようになります。自社製品で恐縮ですが、ダニ対策にイチオシです。

製品:青森ヒバ油10ml
価格:500円
【当製品の販売ページ】

ダニ除けにはアロマもおすすめです。いわゆるヒノキの香りなので森林浴気分でリラックスして眠れると思います。防ダニ効果を人に例えると、100mを40~50秒で走って逃げるほどの忌避効果があります。が、ダニを退治する訳ではないことご留意ください。

製品:ダニ捕りロボ
価格:5,039円
【当製品の販売ページ】

こちらのダニ取りシートはチリダニ、コナダニ、ツメダニにも対応しています(人を刺咬するツメダニに対応していないダニ取りシートが稀にあります)し、内部で使用されているダニ誘引剤が食品添加物などの天然由来成分なので安心して使えます。


最後に

これだけ全て習慣づけて行っていただければダニが発生することはまずないと思います。

「少し面倒だな」「手間が省ければな」とお考えの場合、多少出費にはなりますが、寝具アイテム・防ダニグッズを活用するとより手軽にダニを予防できます。

除湿パッドや防水プロテクターを布団・マットレスの上に敷くことで、寝汗による湿気りと老廃物による汚れを防ぐのでダニの発生を抑えられます。

『除湿シート・パッドの使い方』
『防水マットレスプロテクターの使い方|汚れ・衛生対策に!』

ただ、ダニが繁殖してしまったら今回ご紹介した予防法ではなく、適切な手順で退治をしなければなりません。その場合はこちらのページ『手軽で効果抜群!布団の正しいダニ退治方法』で布団とマットレスの10通りのダニ退治方法から、効果的なものをご紹介しているので併せてご参考にしてください。

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コメントはこちらからどうぞ

  1. 母が知人宅からもらってきたらしいダニが大量発生して、死守していた私の部屋にまで来てしまい、ついに全部屋がダニの住処になってしまいました。
    母は上半身を中心に刺されて、刺され過ぎて病気になってしまうのではないかというほどです。私はたまに刺されるぐらいですが、鼻炎や、身体を這うような感覚で不眠気味です。
    毎日掃除機をかけたり、布団乾燥機を使用したり、駆除アイテムやコインランドリーを利用しても完全撲滅できず、途方に暮れていた時に加賀さんのサイトを発見しました。
    やみくもに駆除するのではなく、順序も大切なのかもしれないと思っています。おすすめされていたダニ予防グッズを購入してみたいと思います。
    加賀さんのサイトに書かれていることを一つ一つ実行して、安眠できる日、ダニのいない生活が来ることを願って頑張ります。

    1. noel様

      コメントありがとうございます。
      ダニ対策は退治、除去、予防の3ステップが大事です。
      それと、掃除機では布団などのダニはほとんど退治できません。
      布団やマットレスはクリーニングか、布団乾燥機の連続使用などがおすすめです。

      ご自愛ください。
      加賀照虎

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